抄録
1. 1970年の秋から冬にかけて,高知県の養殖チダイに流行したビブリオ病に類似した疾病の原因菌を分離し,細菌学的性状を調べた。そして,Pseudomonas fluorescensと比較して分類学的位置を検討した。 2. その結果,本菌はブドウ糖を酸化的に分解し,フルオレシンを産生し,グルコン酸を酸化するなどの性状を示すので,P.fluorescensに同定した。 3. 対照菌株との類似値はP.fluorescens ATCC 13525株とは88~89%,P.fluorescens EFDL株とは90%という値を示した。