家族性腫瘍
Online ISSN : 2189-6674
Print ISSN : 1346-1052
特集:多発性内分泌腫瘍症(MEN1, 2)
MEN 診療体制の現状と課題:MEN2
伊藤 亜希子 内野 眞也渡邊 陽子脇屋 滋子首藤 茂野口 志郎
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ジャーナル オープンアクセス

2014 年 14 巻 1 号 p. 7-11

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抄録
多発性内分泌腫瘍症2 型(multiple endocrine neoplasia type 2 : MEN2)は甲状腺髄様癌・副腎褐色細胞腫・副甲状腺過形成を主徴とする常染色体優性遺伝疾患であり,原因遺伝子はRET 遺伝子である.RET 遺伝学的検査は多発性内分泌腫瘍症2 型(MEN2)の確定診断として治療方針の決定に欠かせない検査法であり,甲状腺腫瘍診療ガイドラインにおいてグレードA となっている.当院では2008 年より本検査を先進医療として運用しており,翌2009 年よりMEN コンソーシアム参加施設からの委託検査も実施している.RET 遺伝学的検査において,特に問題となっているのは結果報告書記載についてである.解析結果の記載方法は各検査施設によって異なることから,依頼医において混乱を招く可能性がある.依頼医にどのように解析結果をフィードバックするかは重要な課題であり,結果報告書作成において依頼医が理解しやすいような工夫が必要である.検査担当者は遺伝学的専門用語を扱う際,果たしてそれが臨床現場において受け入れられる言葉なのかどうか常に留意すべきと考える.検査を担当する立場として,RET 遺伝子やMEN2 に関する知識を向上させ,より理解しやすい結果報告書の作成を模索しながら,より質の高い検査の提供を目指していきたい.
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© 2014 The Japanese Society for Familial Tumors
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