抄録
MEN は内分泌内科医,内分泌外科医にとっても決して頻繁に遭遇する疾患ではない.稀少疾患では個々の医師の経験の蓄積には限界があり,病態の全貌の解明,診療の標準化などの実現に多くの困難を伴う.日本の医療制度は,居住地にかかわらずすべての患者が同質の医療を受けられることを前提としているが,高い専門性が求められる希少疾患ではむしろ均てん化よりも集約化が求められる.この時に必要なのが「ネットワーク」である.それはすべての患者や医療者が共有できる「情報」のネットワークであり,円滑な連携による「診療」のネットワークであり,疾患克服をめざす「研究」のネットワークであり,そして患者・家族同士をつなぐ「人」のネットワークである.ここでは,MEN コンソーシアムが信州大学を中心に築いてきた国内のネットワークの取り組みを紹介する.