家族性腫瘍
Online ISSN : 2189-6674
Print ISSN : 1346-1052
特集 : 網膜芽細胞腫の遺伝カウンセリング
家族性腫瘍のクライエントとのコミュニケーションに対する自信
村上 好恵武田 祐子菅野 康吉
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ジャーナル オープンアクセス

2004 年 4 巻 2 号 p. 69-75

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抄録
目的 : 1)ロールプレイ実施前後におけるコミュニケーションに対する自信の変化を明らかにする,2)参加者によるグループワークに対する評価を明らかにする,ことを目的とした.方法 : 2003 年8 月28 日から31 日に行われた第6回家族性腫瘍カウンセラー養成セミナー受講者99 名を対象に,ロールプレイ前後にクライエントとのコミュニケーションに対する自信を21 項目の調査票で,グループワークの成果に対する評価はグループワーク終了後に調査した.結果 : コミュニケーションに対する自信は,21 項目中,第6 項目の「相手の怒りに気づく」を除いた全ての項目においてロールプレイ後に有意に上昇した.グループワークに対する評価は,平均4.0 〜4.5 と全体的に高かった.結論 : ロールプレイによって模擬的な遺伝カウンセリングを体験することは,コミュニケーションに対する自信の上昇に有効であった.また,セミナーにおけるグループワークの導入も有効であった.
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© 2004 The Japanese Society for Familial Tumors
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