抄録
第6 回家族性腫瘍カウンセラー養成セミナーにおけるグループワークで,どのように網膜芽細胞腫の遺伝カウンセリングのロールプレイが展開されたかについて,16 グループのディスカッションの発表内容を分類し,SPIKES の六つのステップに関する内容がすべて含まれていることが確認された.ディスカッションは疾患の特殊性や医療の現状にまで踏み込んだ深い内容であり,網膜芽細胞腫の遺伝カウンセリング実践の本質に迫るものであったことから,本セミナーはカウンセラーを目指す者だけではなく実践者にとっても能力向上に有意義であると考えられた.