家族性腫瘍
Online ISSN : 2189-6674
Print ISSN : 1346-1052
特集 : 家族性腫瘍の人々への支援をさぐる
遺伝性腎細胞癌とその患者会活動 − VHL 病患者会を中心にして−
執印 太郎 蘆田 真吾山崎 一郎田村 賢司鎌田 雅行
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ジャーナル オープンアクセス

2005 年 5 巻 1 号 p. 8-13

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抄録
ヒト遺伝性腎細胞癌の原因遺伝子とその疾患として4 つの疾患,すなわちVon Hippel-Lindau(VHL)病,遺伝性性乳頭型腎癌1 型/c–Met 遺伝子異常症,遺伝性乳頭型腎細胞癌2 型 / Fumarate hydratase(FH)欠損症,Birt-Hogg-Dube 症候群,遺伝性交感神経節腫瘍・腎細胞癌症候群 / Succinate Dehydrogenase ComplexB 異常症が存在する.VHL 病以外では一般の腎細胞癌でこれらの遺伝子の異常がでることはまれである.現在,VonHippel-Lindau(VHL)では世界各国に患者会が存在し活発に活動を行っている.最近,Birt-Hogg-Dube 症候群でも患者会が結成された.これらの活動は,患者さんが確実に社会に影響を示すようになりつつあることを示している.VHL 病を含む遺伝性腎癌の病態とこれらの患者会活動について概説する.
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© 2005 The Japanese Society for Familial Tumors
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