家族性腫瘍
Online ISSN : 2189-6674
Print ISSN : 1346-1052
特集:「症例報告」はどうあるべきか −日本家族性腫瘍学会としての規定の検討−
症例報告に関する規定の国内における法律・行政指針・学会指針の概観と論点整理
藤田 みさお
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ジャーナル オープンアクセス

2008 年 8 巻 1 号 p. 13-17

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抄録
本稿では主に国内の状況に焦点をあて,個人情報保護法,行政指針,学会指針において,症例報告がどのように取り扱われているのかについて概観・整理する.論点として①症例報告は「学術研究」にあたるのか,②報告内容を匿名化できるのか,③誰からどのように同意を得るのか,の3 点をあげる.論点①を検討し,仮に症例報告が「学術研究」にあたると考えるのであれば,個人情報保護法や厚生労働省のガイドラインは適用されないことになる.しかし,適用されないときに従うよう推奨されているその他の行政指針にも,具体的な規定が示されているわけではない.日本家族性腫瘍学会として症例報告に関する指針を作成する場合には,関連学会による指針を参考にしながら,他の医学領域と共有できる項目と,当該領域に特化して配慮が必要な項目について検討すべきであろう.その際には,特に上記の論点②と③を中心に議論を深め,取り決めた規定を適切に公表,実施していくことが求められる.
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© 2008 The Japanese Society for Familial Tumors
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