抄録
開発したスクミリンゴガイ用忌避材の産卵抑制効果と,産卵抑制による水路内の貝密度低減効果の検証を行うため,佐賀県上峰町の水路で実証試験を行った.忌避材の産卵抑制効果は極めて高く,塗布面では 3年間効果が持続した.しかし,水路の水位の変動に対応した産卵抑制を行うためには,忌避材を水面の直上に帯状に塗布するのではなく,壁面に幅広く面状に塗布する必要があった.また,数十 m 規模の忌避材塗布では産卵抑制による貝密度の変化を確認することはできなかった.忌避材の貝密度低減効果を検証するためには,貝の移動の範囲を考慮した数 km 規模の実証試験が必要であると考えられた.