抄録
日本老年歯科医学会神奈川県支部と共同開催した,「高齢者歯科医療を実践するための研修会」に参加した歯科衛生士の満足度評価を行った。 重視度と満足度との相関から CS ポートフォリオ分析を行ったところ,「医療連携」,「在宅医療」,「摂食・嚥下機能の評価」,「高齢者に多くみられる疾患」など臨床に直結する研修項目は満足度の高い維持領域に分類された。一方で,「保険制度」,「医療安全」,「器材」,「概念」,「病態」などの基礎学習に係る内容は,満足度が低い改善領域に位置した。 歯科衛生士の業務は多様化し,社会変化にあった広範な知識の習得が必要である。重視度が低く就学時に履修していない未経験分野について,その知識を如何に教授するかも課題であると考えられた。