老年歯科医学
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原著
全部床義歯プラークの主要構成菌種を用いたプラークモデルによる義歯洗浄剤の有効性評価
濱田 昌子五味 満裕森川 正章
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2022 年 37 巻 1 号 p. 13-24

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抄録

 本研究では,全部床義歯プラークの菌叢解析を行い,主要構成菌種を用いたプラークモデルを再構築し,義歯洗浄剤による除去効果の有効性評価を行った。全部床義歯床部からプラークを回収し,次世代シーケンサーによるメタ16S rRNA遺伝子配列解析を行い,主要構成細菌種がStreptococcus salivariusVeillonella disparActinomyces meyeriRothia mucilaginosaであることを明らかとした。これら細菌4種と真菌Candida albicansを供してレジン上にプラークモデルを再構築し,義歯洗浄剤による除去効果を評価した。プラークモデルを洗浄した後に生菌数を測定したところ,洗浄剤は約4 logの除菌効果を有することが明らかとなった。また,洗浄後にプラークモデルの蛍光染色観察を行ったところ,洗浄剤がプラークに対する剝離効果を有し,細菌をほぼ死滅させることが示唆された。本研究では,新たなデンチャーモデルプラークを創出し,全部床義歯洗浄剤評価系の基盤を構築した。

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© 2022 一般社団法人 日本老年歯科医学会
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