目的:かかりつけ歯科医の有無と口腔機能低下の関連を把握することを目的に,急性期病院を受診した患者を対象として調査を実施した。
方法:周術期等口腔機能管理または歯科治療を目的に愛媛大学医学部附属病院歯科口腔外科・矯正歯科外来を受診した,50歳以上の成人173名(男性77名,女性96名,平均年齢69.7±10.2歳)を対象とした。かかりつけ歯科医の有無の聴取と口腔機能精密検査(舌苔付着程度,粘膜湿潤度,残存歯数,オーラルディアドコキネシス,舌圧,咀嚼機能検査,EAT-10)を実施した。かかりつけ歯科医有無別に各項目との関連を検討し,かかりつけ歯科医の有無が口腔機能低下に及ぼす影響を,多変量ロジスティック回帰分析を用いて評価した。
結果:かかりつけ歯科医を有する割合は,全体で68.2%であった。計測結果では,咬合力低下,咀嚼機能低下において,有群が無群より有意に高かった(p<0.001)。多変量ロジスティック回帰分析の結果では,かかりつけ歯科医を有することは,口腔機能低下症(p<0.05),咬合力低下(p<0.01),舌口唇運動機能低下/pa/(p<0.05),咀嚼機能低下(p<0.001)と有意な関連を認めた。
結論:かかりつけ歯科医を有することは,口腔機能の維持・向上と口腔機能低下症罹患予防に寄与する可能性が示唆された。