老年歯科医学
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在宅歯科診療における予後調査結果
木田 正芳岡田 幸明竹腰 将典伊藤 恒生加藤 隆正池岡 憲之倉賀野 勲鳥居 則成片桐 知之岡田 好史岡崎 吉孝高瀬 俊幸
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1996 年 11 巻 2 号 p. 148-152

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抄録
高齢化が進むにっれて公的介護保険制度の制定が実現しつつある。しかし, たとえ制定後といえどもそれに従事するマンパワーの確保には時を要するであろう。さしあたり家族を中心とする介護者への負担の早期解決は困難と思われる。そこで, 在宅歯科診療が高齢患者自身および介護者に及ぼす影響を知るため, 意識調査, 食生活状況, ADLの3項目の予後調査結果について検討を行い, 以下の結果を得た。
1.意識調査によると, 対象者の84.6%は在宅歯科診療に満足と答えた。
2.食生活においては, 歯科治療満足度の高い群 (A群) では治療により改善が認められたが, 満足度の低下に伴い悪化傾向がみられた。
3.食事動作改善例においてはADLが維持できたが, 無変化例および低下例においては他のADLも低下した。
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© 一般社団法人 日本老年歯科医学会
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