老年歯科医学
Online ISSN : 1884-7323
Print ISSN : 0914-3866
ISSN-L : 0914-3866
クリーム状義歯安定剤の臨床的検討
北山 展弘三木 基二権田 悦通稲永 昭彦白木 洋羽生 哲也
著者情報
ジャーナル フリー

1994 年 9 巻 2 号 p. 104-110

詳細
抄録
義歯安定剤は患者が自由に購入し使用できるものであるが, 歯科医師は, その使用を患者がどのように受けとめているかほとんど認識していないのが現状である。私たちはこのたび, 新しい義歯安定剤の臨床試験の機会を得たので, その臨床的効果について評価, 検討した。
臨床試験用いた安定剤は新しいクリーム状義歯安定剤で, 上顎総義歯装着者を被験者とし, 安定剤使用前後の前歯部での咬合力を測定して, これを安定力として評価した。また, 試験開始日, 試験開始から2週間後および1ヵ月後に口腔内の肉眼的観察を行い, さらに, 義歯安定剤使用前後の被験者の自覚評価をアンケート調査し, これらから総合的な有用性を評価した。
義歯安定剤使用前の前歯部最大咬合力を指標とする安定力は, 安定剤使用3時間後におよそ2倍に増加した。また, 副作用は全症例で認められず, アンケートによる自覚評価との総合的な有用率は88.3%であり, 上顎総義歯の維持安定の向上に有用であった。
著者関連情報
© 一般社団法人 日本老年歯科医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top