抄録
新潟市の内視鏡住民検診は, 従来のX線による施設検診に加え, 内視鏡検診も選択性として実施した。過去5年間で81,923件の内視鏡検診が行われ, 内視鏡専門医によるダブルチェックで最終診断を行っている。これらの症例のうち胃がん発見は0.91%(821/90,041)であった。内視鏡検診の評価を新潟県地域がん登録と照合して行った。その結果, 偽陰性率は照合が終了している2003年と2004年の2年間で3.35%(7/209)で, 潰瘍およびその瘢痕症例や腺腫と診断されたものが多かった。これは同時期のX線検診の偽陰性率23.9%に比し著しく低い値であった。胃がん死亡率減少効果については, 2003年の内視鏡検診症例では3年以内の死亡は男0.21%, 女0.067%でX線検診とほぼおなじ(0.205%, 0.067%)であったが, 検診を受けない群では0.77%, 0.315%と高値を示した。2004年と2005年の逐年検診者では内視鏡群は3年以内の死亡は零で, X線検診の0.23%に比し, より長期間の死亡率減少効果が推測された。