日本消化器がん検診学会雑誌
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経験
検診を契機に発見されたアメーバ性腸炎5例の検討
竹内 理恵西山 竜大西 雅彦赤井 祐一渡辺 俊一宇野 昭毅大谷 豪荻原 章史岡野 憲義中島 典子田中 直英森山 光彦
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2010 年 48 巻 1 号 p. 55-60

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抄録

アメーバ性腸炎は粘血便, 下痢, 腹痛などの症状を特徴とする腸管感染症であるが, 検診を契機に発見される無症候性の患者も存在する。当健診センターで人間ドックオプション検査または免疫学的便潜血反応検査陽性精査のため下部消化管内視鏡検査が施行された計919例のうち, アメーバ性腸炎と診断された5症例(男性4例, 女性1例)について検討した。自覚症状は1症例で血便を伴っていたが4症例は無症状であった。感染経路は2例で異性間性交渉と考えられたが, 3例で不明であった。内視鏡所見は出血, 潰瘍, たこいぼ様ビラン, 白苔等多彩であり, 病変部位は回盲部に全例, 直腸にも3例に所見を認めた。年齢は3例が30歳台であり, 若年層の便潜血反応陽性者においても本疾患を念頭におき精査することが必要と思われた。

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© 2010 一般社団法人 日本消化器がん検診学会
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