抄録
症例は41歳, 男性。検診の上部消化管造影検査で, 胃穹窿部に10mm大の隆起性病変が指摘され精査目的で受診。上部消化管内視鏡検査で胃穹窿部大弯側に胃粘膜面にびらん, 潰瘍を伴わない表面平滑な隆起性病変を認め, 超音波内視鏡検査で内部にstrong echoを伴う第4層と連続するhypoechoic massを認めた。GIST(Gastrointestinal stromal tumor)を疑い腫瘍生検目的で入院し, 粘膜切開直視下生検を施行した。生検標本では紡錘形細胞の増生が認められた。免疫組織学的検討では, c-kit(+), CD34(+), α-SMA(-), desmin(-), s-100(-)であり, GISTと診断した。大きさ, 表面性状からは経過観察となってもおかしくないと思われる胃粘膜下腫瘍ではあったが, 術前検査により確定診断までに至った。