日本消化器がん検診学会雑誌
Online ISSN : 2185-1190
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原著
大腸がん検診におけるヘモグロビン・トランスフェリン・ラクトフェリン同時測定の有用性の検討
大野 康寛入口 陽介冨野 泰弘岸 大輔大浦 通久小田 丈二中村 尚志高柳 聡水谷 勝篠原 知明藤崎 聡細井 亜希子山村 彰彦山田 耕三細井 董三土居 洋介
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2010 年 48 巻 2 号 p. 208-216

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抄録
大腸がん検診においてヘモグロビン(Hb)・トランスフェリン(Tf)・ラクトフェリン(Lf)同時測定による, 便潜血偽陰性大腸がんの拾い上げの可能性, 要精検率減少の有無を明らかにする目的にて, Hb・Tf・Lfの測定値と発見大腸がんの検討を行った。1,073人中91人に大腸癌が発見され, 進行癌21例, 粘膜下層癌(SM癌)20例, 粘膜内癌(M癌)50例であった。Hbの感度は, 進行癌95%, SM癌90%, M癌58%で, 進行癌ではカットオフ値を1,000ng/mlと設定しても感度は同じであった。Tf・Lfの感度は, いずれもHbに及ばなかった。Hb偽陰性の浸潤癌3例は全例上行結腸に存在し, 進行癌の1例でLf陽性であった。今検討では, Hbでの大腸がん検診の有効性が再認識され, カットオフ値を高く設定出来る可能性が示された。またTf・Lf同時測定では, 大腸がん検診の問題点の改善に, 明らかな有用性を認めなかった。
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© 2010 一般社団法人 日本消化器がん検診学会
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