2010 年 48 巻 6 号 p. 631-635
一般医療関係者における経鼻内視鏡(経鼻)インフォームドコンセント(IC)用DVDへの期待度と理解度を検討した。帯広・釧路地区の医療関係者54名に対して既報のDVDを閲覧し, 印象と自施設での使用希望をアンケート調査した。また, 10項目の理解度テストを行い一般受診者78名のデータと比較した。DVDの印象は, 大変良10名, 良36名, 普通8名であった。自施設での使用希望は, 希望する33名, 希望しない2名, 分からない19名であった。医療関係者と一般受診者の正誤テストの平均点は各々9.6点と9.0点と医療関係者で有意に得点が高かった。検査中の会話可能, 検査の有用性評価, 抗血栓療法者の対応の項目は医療関係者で有意に正答率が高かった。一般医療施設で使用可能な汎用DVDは, 学会ガイドラインなどを考慮した改定の上であれば, 有益であると考えられた。しかし, 医療関係者と一般受診者の間には理解度に差があることに留意が必要と思われた。