2020 年 58 巻 4 号 p. 312-319
近年,胃X線検診における課題や問題点が報告されている。今回我々は,撮影中の体位変換時の左右の認識,および転倒と転落のリスクに対する安全面の対策と工夫を行った。受診者へアンケート調査を行い,若年層(60歳未満)と高齢層(60歳以上)の年齢層別に評価を行った。体位変換時の「左右の表示」は,若年層と高齢層とも約90%に左右の認識に役立っていたが,「左右の迷い」は,高齢層にやや多く認められた。また,肩あてにエアーキャップを巻くことで,若年層と高齢層とも約90%に「痛くなかった」との評価であった。手すりに関しては,若年層の約10%に「握りにくい」との評価であったが,若年層の約85%,高齢層の約95%に「握りやすい」との評価であった。このようにアンケート調査では,安全面において良好な評価が得られた。撮影環境の整備により受診者は,より安心で安全な胃X線検診が受けられると考えられた。