日本消化器がん検診学会雑誌
Online ISSN : 2185-1190
Print ISSN : 1880-7666
ISSN-L : 1880-7666
原著
読影判定区分カテゴリー3bから発見された胃がんの臨床病理学的特徴と画像評価に関する検討
千葉 隆士加藤 勝章只野 敏浩小池 智幸渋谷 大助
著者情報
ジャーナル フリー

2020 年 58 巻 4 号 p. 320-330

詳細
抄録

本研究では,宮城県対がん協会の2015年度胃集検で発見されたカテゴリー3b胃がん210例とカテゴリー4/5胃がん88例の臨床病理学的特徴と画質について検討した。カテゴリー3b胃がんの早期がん率は83.8%でカテゴリー4/5胃がんの64.8%に比して有意に高く,2 cm未満のものや陥凹型の分化型早期がんが多数含まれていた。しかし,21 mmを超えるものや進行がんでもカテゴリー3bと判定されている例があり,撮影技術や画質にも課題がある可能性が示唆された。カテゴリー3b胃がんのうち,病変全体が描出されていたのは86例(41.0%)で,深達度が深いものほど描出ありと判定できた比率が高かったが,描出あり例でもカテゴリー3b胃がんの追加撮影数は2.1±1.6枚であり,カテゴリー4/5胃がんの3.5±1.9枚に比べて有意に少なかった(p<0.001)。他方,カテゴリー3b胃がんのうち124例(59.0%)は病変描出が不十分もしくは描出なしであり,その要因としてはバリウム付着不良が最も多かった。カテゴリー3b胃がんの診断精度向上のためには,撮影技術の更なるスキルアップと画質の向上が必要と考えられた。

著者関連情報
© 2020 一般社団法人 日本消化器がん検診学会
前の記事 次の記事
feedback
Top