日本消化器がん検診学会雑誌
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原著
当院における切除可能膵癌の診断契機,臨床的特徴についての検討
田中 宏樹
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2022 年 60 巻 1 号 p. 32-40

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抄録

【背景(目的)】切除可能膵癌は全体の20-30%程度とされている。切除可能膵癌の診断契機,臨床的特徴を明らかにすることを目的とした。

【対象と方法】2013年1月から2019年11月に当院で膵癌と診断された246例を対象に検討を行った(単施設後方視的検討)。

【結果】健診やintraductal papillary mucinous neoplasm(IPMN)の定期検査を契機に診断された場合は切除可能膵癌が多かった。切除可能膵癌の正の予測因子として,自覚症状なし{オッズ比6.21;95% CI 2.88-13.4,P<0.001},膵頭部癌(オッズ比3.13;95% CI 1.60-6.11,P<0.001),負の予測因子として糖尿病新規発症・増悪(オッズ比0.31;95% CI 0.14-0.71,P<0.01),CA19-9≧37 IU/ml(オッズ比0.44;95% CI 0.20-0.96,P=0.039)が挙げられた。膵癌の危険因子のうち,診断前に指摘されていたのは,IPMNが25.8%のみであり,膵嚢胞,慢性膵炎は全例診断前には指摘されていなかった。

【結語】切除可能膵癌の拾い上げには無症状かつCA19-9陰性での診断が重要であると考える。また,膵癌診断前にIPMN等の危険因子が認識されていないことが多く,危険因子の拾い上げの工夫も必要である。

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© 2022 一般社団法人 日本消化器がん検診学会
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