日本消化器がん検診学会雑誌
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特集:先進的手法を用いた消化器がん検診の可能性
遺伝統計学による疾患バイオマーカー探索
池田 一史岡田 随象
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2025 年 63 巻 2 号 p. 61-69

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抄録

本総説では, ヒトゲノム解析および腸内環境解析を基盤とした疾患バイオマーカー探索の最新知見を概説する。国際バイオバンク連携によるゲノムワイド関連解析(GWAS)メタ解析では, 非ヨーロッパ系集団を含む多様な遺伝的背景を解析し, 約5,000の新規遺伝子座の同定や疾患間の遺伝的相関の解明を通じて, 疾患分類の再定義や新たな治療標的の提案が行われた。また, がんにおけるPolygenic Risk Score(PRS)は, 遺伝的リスクの評価を通じて, 早期発見や予防における有望なバイオマーカーとなり得る可能性を示した。さらに, 腸内細菌叢やウイルス叢を含む腸内環境の統合的解析により, 日本人集団特有の腸内環境の多様性と疾患との関連が示唆された。これらの研究成果は, 疾患メカニズムの解明と個別化医療の基盤構築に貢献するものであり, 今後の医療応用や創薬研究に向けた重要な方向性を提示する。加えて, 非ヨーロッパ系集団を対象としたさらなる研究や, 細菌やウイルスなどの腸内環境を構成する要素間の相互作用における因果関係の解明が必要であることを示唆している。

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© 2025 一般社団法人 日本消化器がん検診学会
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