2025 年 63 巻 5 号 p. 652-660
【目的】白色光の通常観察だけではなく画像強調内視鏡検査(IEE)やAIによる病変検出も実用化されており, 日本消化器内視鏡学会内視鏡専門医(以下, 内視鏡専門医)がこれらを用いて診断する胃内視鏡検診では精度が向上する可能性があるため, プロセス指標から有効性を検討した。
【対象と方法】2023年4月~2024年3月, 人間ドックの胃内視鏡検診を施行した1,223人を対象とした。内視鏡検査は全例FUJIFILM社内視鏡システム「ELUXEO 7000」でのAI機能CADEYEを用いたIEE観察と上部AIソフトウェアEW10-EG01による病変のリアルタイム検出によるサポートのもと, 経鼻内視鏡EG-840Nにより, 内視鏡専門医が施行した。
【結果】要精検者は60人で要精検率は4.91%であった。胃病変38人に対し早期胃がんが4人で, 胃がん発見率は0.33%, 陽性反応適中度は6.67%だった。
【結語】AIで検出された病変に対し内視鏡専門医が精密検査の必要性を判断することで, AI導入前に比べて要精検率が減少し偽陽性が減少した可能性がある。またIEEは偽陰性の低下ももたらし, 受診者の不利益を減らす可能性がある。