2026 年 64 巻 3 号 p. 396-407
膵がんをはじめとする膵疾患は, 早期診断が困難であり依然として予後不良である。近年, 膵がんのハイリスク群が明らかにされ, 対象をしぼった膵がんのスクリーニングの重要性が増している。その中で, 経腹壁超音波検査は非侵襲的かつ簡便であり, 繰り返し施行可能である点で有用性が高い。特に定期健診や消化器がん検診の場において, 膵疾患の拾い上げに果たす役割は大きい。本稿では, 経腹壁超音波検査による膵がんを中心とした膵疾患のスクリーニングから精査に至る診断の流れを概説し, その有用性と限界について最新の知見を踏まえて解説する。