消化器集団検診
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地域における肝癌high risk group検診の現状と問題点
河村 奨有山 重美稲本 善人相部 剛田辺 満彦篠山 哲郎
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1997 年 35 巻 6 号 p. 797-802

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抄録
本学会の肝臓集検小委員会が結論づけている「肝細胞癌集団検診の基準化」に準ずる検診方法が採用され, 各施設から集検発見癌の特徴が検診方法との関連において明らかにされて来たが, 肝癌死亡率の減少効果からみれば満足すべきものとは言えない。上記の基準案によれば, 設定された高危険群は信頼される医療機関へ委託することになっているが, これ等施設に恵まれないウィルス肝炎多発地域の現状が, どのような状態になっているかについて検討を加えてみた。昭和63年~ 平成4年の肝癌標準化死亡比164.8であるA町では, 平成2年度から肝癌対策に取り組んでいる。40歳以上1,943名 (43.1%) 中462 (23.8%) がウィルス肝炎で, その438名 (94.8%) がC型であり, 過去7年間を通しての肝機能異常者は257名 (56.5%) であった。そのうち治療動向の判明者は290名 (62.8%) で, IFN既治療者は48名 (16.6%), 継続治療者は78名 (26。9%) に過ぎなかった。この間の発見肝癌は8名であったが, T1+T2は2名に過ぎなかった。今後受診間隔の徹底を計ると共に1.5次予防をめざした肝癌対策が強く望まれた。
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© 日本消化器がん検診学会
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