消化器集団検診
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消化管検診におけるCRT診断の有用性 (3)
線量低減を中心として
朝崎 学千安 式部田中 卓雄
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1998 年 36 巻 5 号 p. 534-541

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抄録

わが国の医療被曝は他の医療先進諸外国に比し数倍以上とされ, その低減が叫ばれるようになって久しい。この内, 健康人を対象とした集団検診は最も問題とされている。我々は以前より画像のディジタル化とCRT診断の利用による胃部検診の撮影線量の低減を実践している。今回, 線量低減を行った約3,600例についてCRT診断とCRフィルム診断とで比較検討した。CRT診断で以前の約1/4以下という大幅な撮影線量の低減が可能であった。また, 胃癌発見率にも差は認められなかった。さらに, 線量低減によるX線管の負荷低減等, 2次的メリットが生まれた。新しい医療技術の評価法であるMTA (メディカルテクノロジーアセスメント) でもCRT診断は良好な成績を得た。

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© 日本消化器がん検診学会
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