日本消化器集団検診学会雑誌
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人間ドックにおける新しい血清ペプシノゲン測定法
(ラテックス免疫凝集比濁法: LIA法) の基礎的,臨床的検討
川村 洋栗原 竜一大谷 豪平井 貴志岡野 憲義山口 哲司浅野 耕司岩崎 有良小野 良樹荒川 泰行
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2000 年 38 巻 5 号 p. 592-598

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抄録

新しい血清ペプシノゲン測定法であるラテックス免疫凝集比濁法 (LIA法) を用いて1999年9月1日より2000年1月31日までの期間に日本大学医学部総合健診センターを受診しペプシノゲン (PG) 法による胃癌スクリーニングを希望した486名 (男性348名, 女性138名, 平均年齢47.79±12.13歳) を対象にLIA法の基礎的, 臨床的検討を行った。LIA法の標準曲線, 希釈直線, 同時再現性, ラジオイムオアッセイ法 (RIA法) との相関性は良好であった。また, 検診受診者のPG陽性率, 年齢階層別陽性率もRIA法とほぼ同等であり, RIA法との不一致例が5.26%認められたがいずれもカットオフ領域付近であった。なお, LIA法は汎用生化学測定装置による測定が可能であり, 操作も簡便で, 測定時間も30分と極めて短く, これからのペプシノゲン法 (PG法) の有用な測定法と思われた。

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