日本消化器集団検診学会雑誌
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東京都足立区におけるペプシノゲン法による胃がん住民健診
大井 洋降旗 俊明三木 一正
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2000 年 38 巻 6 号 p. 677-682

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抄録

東京都足立区では, 平成8年4月から, 40, 50, 60歳の区民を対象とした住民健診における胃がん健診にペプシノゲン (PG) 法を導入した。 導入後3年間の成績を導入前と比較検討した結果, 導入後で胃がん発見率および発見胃がんに占める早期胃がんの割合が増加した。 また, 受診者1人あたりの健診費用および胃がん1例あたりを発見するのに要した費用も, それぞれ導入前の約3分の1および2分の1以下に改善した。 PG法の導入により新しい受診者層の掘り起こしによる受診率の向上効果なども期待でき, PG法を主体とした胃がん健診システムの構築が今後の有力な健康施策の1つとして位置づけられた。

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