日本消化器集団検診学会雑誌
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ヘモグロビン添加疑似便におけるEIA法とRPHA法のヘモグロビン検出感度についての基礎的検討
高橋 克也浜崎 寛長谷川 精一後藤 司名畑 孝
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2000 年 38 巻 6 号 p. 683-688

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抄録
免疫便潜血検査において, その試薬キットは数多く発売されているが, 各製品のヘモグロビン検出感度の設定には統一性が乏しく, メーカー毎に表示単位や設定方法が異なり, 相互の比較を困難にしている。
そこで今回, 我々が大阪市住之江区の大腸がん検診で使用したEIA法のFECA-EIA (フェカツインセンシティブケースは使用せず) と, 我が国の大腸がん検診で最もよく使用されているRPHA法のイムディアーHemSPについて, ヘモグロビン濃度を変化させた疑似便を利用した共通の方法で, 双方ともろ紙法によりヘモグロビン検出感度を比較する基礎実験を実施した。
その結果, EIA法のヘモグロビン検出感度限界域が2.5~4.5μgHb/g疑似便であったのに対し, RPHA法のそれは20~25μgHb/g疑似便であり, RPHA法に比べEIA法のヘモグロビン検出感度が高いと判断された。
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