日本消化器集団検診学会雑誌
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C型肝炎多発地区における肝がん検診に関する検討
池田 敏
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2002 年 40 巻 4 号 p. 347-353

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抄録
C型肝炎多発地区で肝癌検診を行った。274人の住民がのべ1, 016回受診し, HCV抗体陽性率は79.6% と非常に高率であった。肝癌高危険群 (HRG) 90人に対する年2回の腹部超音波検査を含めた追跡検診はのべ528人が受診し, 5例 (0.95%) の肝癌が発見された。定期的な追跡で発見された肝癌症例の腫瘤径は20mm以下であった。対象地区の予後調査により他に5例の肝癌が確認され, 4例は我々の基準でHRGと判定されていた。1例はHRGと判定されていなかったが超音波検査で肝硬変を認め, 毎年受診していたなら肝癌で死亡する迄に必ず拾い上げ可能と思われた。HRGの医療機関受診状況は病院通院42人, 診療所24人, 通院なし24人で, 特に通院なし群に対して積極的な受診勧奨が必要と考えられた。検診で発見されたHCV抗体陽性者の事後管理は, 医療機関と連携を図りながら, 地域保健師と協力して通院状況, 生活歴など個々の状況に応じたきめ細かい指導が重要と考えられた。
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