日本消化器集団検診学会雑誌
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岐阜県における胃がん検診X線読影医の現況
後藤 裕夫加藤 淳一郎星 博昭
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キーワード: 胃がん検診, X線読影医
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2002 年 40 巻 6 号 p. 521-526

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抄録

近年, 一般外来での上部消化管X線検査の激減により, 若年の医師がX線検査の撮影, 読影に携わり, 読影力を向上させる機会が著しく制限されている。このため, 胃がん検診のX線読影医の育成が懸念される状況である。そこで, 岐阜県において集団, 施設, ドックなどで胃がん検診に携わる38施設にアンケート調査を行い, 胃がん検診X線読影医の現況を調査した。
その結果, 33施設・99名の読影医から回答が得られた。年齢は26~69歳, 平均42D歳で著しい偏りはみられなかった。専門科目は消化器内科が69名で最も多く, 加入学会は消化器内視鏡学会85名, 消化器病学会81名, 内科学会79名に対し消化器集団検診学会は22名と少なかった。45歳以上の階級に比して45歳未満ではX線検査の施行数が少なかった。35~44歳の中堅層で読影をやりたくないとする率が最も高く, 若年層に与える影響が懸念された。

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