日本消化器集団検診学会雑誌
Online ISSN : 2186-7321
Print ISSN : 1345-4110
ISSN-L : 1345-4110
個人情報保護と消化器がん検診
職域検診の場合
西田 博谷 知子原田 明子松本 貴弘辰巳 嘉英
著者情報
ジャーナル フリー

2006 年 44 巻 1 号 p. 21-28

詳細
抄録
個人情報保護法の施行に伴い職域がん検診を実施していく上で種々の対策を講じる必要が生じてきた。我々の施設ではがん検診を含む全ての定期健康診断データを保有しているため, 事業主及び提携健診機関との問でその関係を明らかにした契約を結び, 被保険者にも公表している。また, 精度管理に必須のデータである精検情報については提携医療機関から入手する場合は, がん検診を健保事業として施行しているため個人の同意を得る必要はないと考えている。情報の管理として, 保管場所のセキュリティーには十分な配慮が必要であり, さらに学術研究を目的とした場合, 一度に多量のデータを取り扱うため別途内規を定め紛失, 流失を防止すべきである。同法は職域検診での精度管理を目的とした調査を個人の同意なしに行うことを認めていないため, 事業者によっては事実上不可能な場合も想定される。今後, 上記問題点を考慮した職域検診のあり方についての議論が望まれる。
著者関連情報
© 日本消化器がん検診学会
前の記事 次の記事
feedback
Top