日本消化器集団検診学会雑誌
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44 巻, 1 号
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  • 田中 彰恵, 高橋 達夫, 吉川 邦生, 藤山 佳秀
    2006 年 44 巻 1 号 p. 5-11
    発行日: 2006/01/15
    公開日: 2012/12/11
    ジャーナル フリー
    当センターでは2003年3月からの高濃度低粘性バリウムの使用開始にあたり,マニュアルの作成やコメディカルへの教育など誤嚥発生率低下を目的とし誤嚥対策を行った。2003年4月から2005年3月までの57, 773名の受診者のうち誤嚥を認めたのは14名であった。誤嚥者の年齢は平均53 (35~80) 歳で, 誤嚥発生率は0.024%であった。65歳以上の高齢受診者の誤嚥発生率は0.050%, 65歳未満の受診者の誤嚥発生率は0.021%で2群間に有意差はなかった。高齢者・障害者施設入所者の誤嚥発生率は誤嚥対策改良前 (2003年4月-2004年3月) 0.82%で非施設入所者の誤嚥発生率0.018%と比べ有意に高かった。誤嚥防止用の口の広い紙コップを使用するなど誤嚥対策を改良することにより誤嚥対策改良後 (2004年4月-2005年3月) では施設入所者の誤嚥発生率は0.43%と減少した。間接胃X線撮影では高濃度低粘性の粉末バリウムが精度を向上させると考えられるが, 誤嚥発生率は上昇するとの報告がある。誤嚥対策を行うことにより誤嚥発生率を低下できる可能性がある。
  • 依田 芳起, 小林 一久, 榎本 信幸
    2006 年 44 巻 1 号 p. 12-20
    発行日: 2006/01/15
    公開日: 2012/12/11
    ジャーナル フリー
    腹部超音波検診の判定で精密検査が必要と判定された症例に対し, 担当した超音波技師がカテゴリー分類を行い, その後の精密検査の結果とあわせて検討した。H.16年度に人間ドック及び巡回検診で腹部超音波検診を受診した66,553例について癌の可能性の有無を考慮しカテゴリーII~Vに分類した。カテゴリーIII~Vが要精密検査で557例 (0.84%) あった。内訳はカテゴリーIIIが504例, IVが29例, V が24例であった。カテゴリー別に発見された癌の症例数は, カテゴリーIIIから9例 (2%), IVから9 例 (31%), Vから9例 (37%) が発見され, カテゴリーが高いほど悪性腫瘍の発見率は高率であった。カテゴリーIIIと判定され, 悪性疾患であった症例は, 超音波所見の捉え方を正確に行えば, カテゴリーVと判定される症例であった。カテゴリーVと判定され, 良性疾患であった症例は4例認めた。経験年数の短い技師は, 悪性疾患に対し, カテゴリーを低く表示する傾向が見られた。カテゴリーVと判定され良性疾患であった症例は, 膵管内乳頭粘液性腫瘍や自己免疫性膵炎など稀な症例が多かった。
  • 職域検診の場合
    西田 博, 谷 知子, 原田 明子, 松本 貴弘, 辰巳 嘉英
    2006 年 44 巻 1 号 p. 21-28
    発行日: 2006/01/15
    公開日: 2012/12/11
    ジャーナル フリー
    個人情報保護法の施行に伴い職域がん検診を実施していく上で種々の対策を講じる必要が生じてきた。我々の施設ではがん検診を含む全ての定期健康診断データを保有しているため, 事業主及び提携健診機関との問でその関係を明らかにした契約を結び, 被保険者にも公表している。また, 精度管理に必須のデータである精検情報については提携医療機関から入手する場合は, がん検診を健保事業として施行しているため個人の同意を得る必要はないと考えている。情報の管理として, 保管場所のセキュリティーには十分な配慮が必要であり, さらに学術研究を目的とした場合, 一度に多量のデータを取り扱うため別途内規を定め紛失, 流失を防止すべきである。同法は職域検診での精度管理を目的とした調査を個人の同意なしに行うことを認めていないため, 事業者によっては事実上不可能な場合も想定される。今後, 上記問題点を考慮した職域検診のあり方についての議論が望まれる。
  • 北川 晋二, 宮川 国久, 宇都 宮尚, 小川 眞広, 瀬川 昂生, 長田 裕典, 平田 健一郎, 藤井 久男, 細井 董三, 松田 徹
    2006 年 44 巻 1 号 p. 29-48
    発行日: 2006/01/15
    公開日: 2012/12/11
    ジャーナル フリー
  • 2006 年 44 巻 1 号 p. 53-73
    発行日: 2006/01/15
    公開日: 2012/12/11
    ジャーナル フリー
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