日本消化器集団検診学会雑誌
Online ISSN : 2186-7321
Print ISSN : 1345-4110
ISSN-L : 1345-4110
胃X線検査におけるバリウム誤嚥対策について
田中 彰恵高橋 達夫吉川 邦生藤山 佳秀
著者情報
ジャーナル フリー

2006 年 44 巻 1 号 p. 5-11

詳細
抄録
当センターでは2003年3月からの高濃度低粘性バリウムの使用開始にあたり,マニュアルの作成やコメディカルへの教育など誤嚥発生率低下を目的とし誤嚥対策を行った。2003年4月から2005年3月までの57, 773名の受診者のうち誤嚥を認めたのは14名であった。誤嚥者の年齢は平均53 (35~80) 歳で, 誤嚥発生率は0.024%であった。65歳以上の高齢受診者の誤嚥発生率は0.050%, 65歳未満の受診者の誤嚥発生率は0.021%で2群間に有意差はなかった。高齢者・障害者施設入所者の誤嚥発生率は誤嚥対策改良前 (2003年4月-2004年3月) 0.82%で非施設入所者の誤嚥発生率0.018%と比べ有意に高かった。誤嚥防止用の口の広い紙コップを使用するなど誤嚥対策を改良することにより誤嚥対策改良後 (2004年4月-2005年3月) では施設入所者の誤嚥発生率は0.43%と減少した。間接胃X線撮影では高濃度低粘性の粉末バリウムが精度を向上させると考えられるが, 誤嚥発生率は上昇するとの報告がある。誤嚥対策を行うことにより誤嚥発生率を低下できる可能性がある。
著者関連情報
© 日本消化器がん検診学会
次の記事
feedback
Top