日本婦人科腫瘍学会雑誌
Online ISSN : 2436-8156
Print ISSN : 1347-8559
症例報告
妊娠21週に発症し急激に増大した子宮頸部神経内分泌腫瘍の1例
小池 亮, 三村 貴志, 廣瀬 佑輔, 島田 佳苗, 長島 稔, 飯塚 千祥, 宮本 真豪, 石川 哲也, 小貫 麻美子, 関沢 明彦, 九島 巳樹, 松本 光司
著者情報
ジャーナル フリー

2022 年 40 巻 3 号 p. 195-201

詳細
抄録

妊娠中に子宮頸部に発生する神経内分泌腫瘍の報告は少なく,一定の治療指針がない.妊娠21週に診断した子宮頸部神経内分泌腫瘍の1例を経験した.29歳1産.妊娠21週に子宮腟部に20 mm大のポリープ状腫瘤を認め,組織診で子宮頸癌と診断され紹介となった.組織診は神経内分泌腫瘍,腫瘍径は15 mmで双合診から子宮頸癌IB1期と診断した.腫瘍径と画像診断でリンパ節転移を認めないことから,患者・家族,産婦人科・小児科医で協議し,児の胎外生存可能な妊娠26週まで待機する方針とした.しかし,妊娠24週2日に腟から突出するほど急激に腫瘍が増大したため,緊急帝王切開術,広汎子宮全摘出術を施行した.児は577 gで発育は良好であった.組織診は小細胞癌で,閉鎖リンパ節転移を認めた(pT1b2N1M0).術後にPE(cisplatin,etoposide)療法を4サイクル施行するも,術後5カ月で骨盤内と肝臓に転移し,治療後10カ月で永眠した.子宮頸部神経内分泌腫瘍は進行が速く,妊娠中に診断した場合は妊娠週数,児の影響を考慮し,より慎重な方針決定が必要である.

著者関連情報
© 2022 日本婦人科腫瘍学会
前の記事
feedback
Top