日本婦人科腫瘍学会雑誌
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症例報告
卵巣明細胞癌術後に10年以上にわたり転移と誤診された結節型肺サルコイドーシスの1例
竹内 正久, 小西 航太, 中島 寛康, 小林 裕介, 平川 八大
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2026 年 44 巻 4 号 p. 228-234

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抄録

概要:サルコイドーシスは悪性腫瘍患者において転移と誤診されることがある.本症例は48歳の卵巣明細胞癌Ic(b)期(FIGO 1988分類)に対し手術およびパクリタキセル・カルボプラチン(TC)療法後6カ月で多発肺結節,両側肺門・縦隔リンパ節腫大,脊柱管内結節,骨格筋内腫瘤,鼠径リンパ節腫大を認めた.組織学的確認を行わないまま多発肺転移と診断し,ゲムシタビン(GEM)単剤療法を施行した.消失はしなかったが増大を認めず経過観察とした.7年後に病変の増大を認め再度GEM療法を施行したが著変なく治療を終了した.さらに4年後に左下葉結節性腫瘤の増大を認め,胸腔鏡下肺部分切除術を施行したところ,結節型肺サルコイドーシスと診断された.本症例の病変分布は卵巣明細胞癌の典型的再発部位とは大きく異なり,化学療法後の免疫再構築に伴うサルコイドーシスの顕在化と考えられた.悪性腫瘍既往患者では病変分布が典型的転移パターンと合致しない場合に組織確認を考慮すべきである.

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