日本婦人科腫瘍学会雑誌
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Print ISSN : 1347-8559
症例報告
子宮内膜細胞診異常を契機に乳癌の子宮転移と診断し得た1例
島田 紗也葵, 大村 涼子, 井口 蓉子, 林 茂徳, 横内 幸, 田中 京子
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2026 年 44 巻 4 号 p. 220-227

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抄録

概要:我々は子宮内膜細胞診異常を契機に乳癌の子宮転移と診断し得た症例を経験した.症例は48歳.未妊未産.45歳時に発症した浸潤性乳管癌に対して手術後,タモキシフェン内服とLH-RHアゴニスト注射の方針となり,乳癌術後内分泌療法中のため子宮内膜細胞診を半年に1回定期的にフォローアップされていた.実施2年半後の子宮内膜細胞診で陽性を認め,子宮体癌が疑われたため当院に紹介受診となった.受診時,不正性器出血はないが経腟超音波断層法で内膜9 mmと肥厚を認めた.子宮内膜細胞診では類円形核を有する均一な異型細胞が孤発散在性に出現しており,低分化な類内膜癌とするには非典型的な像であった.患者の既往歴から子宮体癌のみでなく乳癌の転移も疑い,免疫染色を追加したところ乳癌の子宮転移と診断された.乳癌術後内分泌療法を実施している患者の内膜細胞診では,治療に伴う内膜増殖症や子宮体癌の発生リスク以外にも乳癌の既往歴にも注意し診断する必要がある.

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