図学研究
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研究論文
等高重心立体の構造を用いた動く造形のヴァリエーション
―円を楕円に代えた「Two Ellipse Roller」ならびに「A study of tangible−K」―
村松 俊夫
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2009 年 43 巻 3 号 p. 3-9

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抄録
いままで「平面上をなめらかに転がる立体オブジェ」をテーマとして,造形芸術的な観点からステンレススチールのパイプを素材とした大型の動く造形を継続的に制作してきた.これらは,鑑賞者が手で直接触りながら動きそのものや形態の変化を知覚できる作品群である. それらの中で,もととなっている「Two−Circle−Roller」は正円,「Sphericon」は半円によって構成されている.近年,この2つの構造の「円弧」の部分を「楕円」に代えた場合でも平面上をなめらかに転がることが示唆された. 以上の知見をもとに,「楕円弧」による等高重心立体の新しい形態の可能性を追求し,実際の制作を通してそれが実現可能であることを証明した.
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© 2009 日本図学会
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