図学研究
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BasicとCADによる卵形線の幾何学
蛭子井 博孝
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1997 年 31 巻 Supplement 号 p. 19-22

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抄録
卵形線の幾何学は、卵形線の定義が比較的簡単でないため、その図はもとより、性質は容易にはつかめない。しかし、その媒介変数表示式が分かれば、BASICのグラフィック命令を使って図がかける。この事を、まず、円環の [r, 2θ] → [r, θ] への写像、つぎに、カシニの卵形線、そして、ケプラーの卵形線、デカルトの卵形線、トーラスの断面、ある卵形線などの卵形線族で、確かめている。このとき、文字係数は、試行錯誤で、グラフを書きながら、見つけた。これは、BASICインタープリターの便利な点で、文字係数に適当な数値を代入して走らせばよい。また、CADで、卵形線を図形的定義から何点かを作図し、Bスプライン関数でつないだ図を示した。簡易CADでは、定規とコンパスの作図は容易であるが、軌跡問題の作図は簡単にできるようにはなりていない。また、CADにREDO, UNDOでなくトレース機能を付け加えれば、ユークリ磯何の図形証明問題において、作図順序が容易に分かり、証明も容易に分かることを示す。さらに、図の共点性や、共線性を拡大機能を用いて確かめながら、作図していくことにより、できあがった図が定理となりうることが言える。つまり、定理を予想ができることもある。卵形線は、様々な族を持つが、デカルトの卵形線は、その中でも性質の分かる数少ない卵形線族である。しかし、それでも、昨今のコンピューター技術であるBASIC言語やCADの助けなくして卵形線の幾何学的構造は、明らかにできないのである。
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