図学研究
Online ISSN : 1884-6106
Print ISSN : 0387-5512
ISSN-L : 0387-5512
直極点による卵形線の拡張としての多極多重曲線
蛭子井 博孝
著者情報
ジャーナル フリー

2001 年 35 巻 1 号 p. 9-14

詳細
抄録

楕円を拡張した卵形線には, 焦点が3つあり, さらに, 4つ以上焦点を持つ曲線を探していた.それは, 直極点を用いた卵形線の定義と直極点の一般化 (無限連鎖化) の方法を組み合わせることにより卵形線の定義を拡張したものとしてあらわせることがわかった.そうして, 卵形線の焦点の多数化 (多極化) ができた.そこで, この小論では, 直極点の一般化 (拡張) を述べ, 次に, 以前報告した, 直極点による卵形線の定義を述べ, さらに, 一般化された直極点による卵形線の拡張を考える.そして, その考えの基に, 拡張された卵形線 (多極曲線 (愛称chocoid) ) の図をコンピュータで描いた.この多極曲線は, 4直線に関する直極点を用いるとき, その極は, 直線上に6点あり, そのうち5点の座標で形が決まる.さらに, 数例の数値例を描くと, 自己交差した多重閉曲線であることがわかった.5直線に関する直極点を用いる場合も, MapleVと言う数式処理, 関数グラフィックソフトで, 媒介変数表示を求め, CG化した.その性質は, まだ未知なるものが多いが, 一応の形を報告する.

著者関連情報
© 日本図学会
前の記事 次の記事
feedback
Top