抄録
地域伝統舞踊では, 指導者の「意識 (表現したいもの) 」と「動作 (表現方法) 」の感覚を学習者に口伝したり, 実際に動いて見せたりすることでリズム感を指導する.しかし, 指導者と学習者では生きてきた環境が異なるために, 学習者は指導者の感覚を理解することが困難であるため, 学習者はリズム感の習得が難しい.そのため, 筆者らは腰部の勢い (加速度) から「意識」と「動作」を数値化・表示可能なシステムを作成し, 容易にリズム感習得ができることを確認してきた.しかし学習者は前後方向の勢いが不十分であり, 学習が必要であることがわかった.本稿では腰部の前後方向の勢いを学習し, 学習効果を判定することで, リズム感を向上させる方法について検討する.