日本医療・病院管理学会誌
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研究資料
訪問看護ステーションが利用者の退院前後に行う業務の実態
桑原 雄樹永田 智子田口 敦子村嶋 幸代
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2010 年 47 巻 2 号 p. 93-101

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抄録
訪問看護ステーションにおける退院前後の利用者に対する業務の実態を把握するため,平成19年10月∼11月に医療機関から退院した6ステーションの7名を本研究の対象者とし,対象利用者に関する業務を行っているステーション職員に対して,タイムスタディ調査及びヒアリング調査を行った結果,以下のことが分かった。
1. 訪問看護ステーションでは,退院前後に様々な訪問滞在以外の業務を行っており,対象利用者の状態・新規利用かどうか・退院調整の有無によって業務の内容や,実施時期が異なっていた。
2. 退院後の業務のうち,他機関との連絡にかかった時間は,対象利用者の状況によって異なっており,退院調整のなかった場合や,利用者がターミナルの場合に時間がかかっていた。
3. 訪問看護の報酬を検討する際には,利用者の特性及び退院前後に行われている業務について考慮する必要がある。
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© 2010 一般社団法人 日本医療・病院管理学会
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