日本医療・病院管理学会誌
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最新号
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巻頭言
研究論文
  • 荒井 耕, 古井 健太郎
    2021 年 58 巻 2 号 p. 26-34
    発行日: 2021/04/30
    公開日: 2021/07/20
    ジャーナル フリー

    診療所による各種附帯業務への多角化が進展する中,その多角化類型による損益への影響状況を損益に影響を与えうる他の属性を統制しつつ分析した。その結果,事業利益率と事業赤字回避の両観点において,単に給付の内容や方法を計画支援するだけの多角化と比べて,利用者に具体的な実際の給付をする多くの多角化類型は,診療所を経営する法人全体としての損益状況に悪い影響を与えることが判明した。中でも,介護系と入居系の組合せ多角化及びその組合せに計画支援も含めた3種組合せ多角化や,通所系と入居系の組合せ多角化,4種の組合せ多角化は,利益率でも赤字回避でも状況が特に悪い。ただし資産及び収益の両経営規模の方がこれらの類型の附帯多角化よりも事業利益率により強い影響力を持っていることも判明したほか,本研究に組み込むことのできなかった損益状況に影響を与える変数が他にも多く存在することが示唆された。

  • 櫻井 秀彦
    2021 年 58 巻 2 号 p. 35-49
    発行日: 2021/04/30
    公開日: 2021/07/20
    ジャーナル フリー

    医療提供組織において,患者志向は重要な概念であるにも関わらず,実証研究は非常に少ない。更に組織管理上も重要となる職務満足や組織コミットメントとの関連性については検討されていない。そこで,本研究では保険薬局を対象として,個人と組織の患者志向と職務満足や組織コミットメントの関連性を探るべく実証研究を行った。

    400名の保険薬局勤務の薬剤師にインターネット調査を行い,先行研究を基にした各構成概念をリッカートスケールで測定し,構造方程式モデリングで影響構造を探った。

    その結果,個人の患者志向が主に職務満足を介して組織の患者志向に影響すること,また,組織コミットメントには組織の顧客志向などより,職務満足の影響が非常に大きいことなどが示された。更に,個人と組織の患者志向の乖離が少ないことは直接的に,また同僚との関係性は職務満足を介して間接的に,組織コミットへ正の影響を示すことも明らかになった。以上より,医療提供組織においては,職務満足が重要な中心的概念であることが示唆された。

研究資料
  • 倉岡 有美子
    2021 年 58 巻 2 号 p. 50-56
    発行日: 2021/04/30
    公開日: 2021/07/20
    ジャーナル フリー

    本研究の目的は,看護師長が,A県看護協会認定看護管理者教育課程セカンドレベル(以下,セカンドレベル)受講中に実践への活用に向けて振り返った内容を明らかにすることである。研究方法は,看護師長13名に対して,セカンドレベルの各教科目の学習が修了したタイミングで計6回,実践への活用に向けて,学習した内容と自己の経験を振り返ることを目的にリフレクション・ペーパーの記述を求めた。合計61件のリフレクション・ペーパーの内容を質的記述的に分析した結果,【講義内容の要点と応用可能性】【講義内容を応用することへの困難さ】【自身の看護管理実践の弱点】の3つのカテゴリーを生成した。看護師長は,講義内容を自身の実践に応用すべく思考をめぐらせていた。一方で,講義内容によっては,看護師長は消化できず,実践に応用することに困難を感じていた。

編集後記
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