2022 年 2 巻 1 号 p. 18-22
在宅血液透析(HHD)は施設血液透析と比較して1回の透析時間・週当たりの回数の制限がなく,患者の生活パターンに合わせた透析効率の高い透析処方を選択することが可能で,生命予後や種々の臨床指標を改善する.しかしながら,わが国からHHDに関する臨床研究の報告は少ない.わが国のHHDの問題点や課題を明らかにし,解決するために,①日本透析医学会統計調査資料を利用したHHDの現状分析研究,②患者・介助者の意識調査と新しい透析機器や遠隔管理支援システムに関する研究,③透析液等医療物品配送などHHD施行で生じる費用負担の問題の調査など,複数のリサーチが日本在宅血液透析学会学術委員会を中心に企画され始まっている.