保健医療社会学論集
Online ISSN : 2189-8642
Print ISSN : 1343-0203
ISSN-L : 1343-0203
研究ノート
障害者の労働はどのように「デザイン」されているか?―知的障害者の一般就労を可能にした方法の記述―
海老田 大五朗 藤瀬 竜子佐藤 貴洋
著者情報
ジャーナル フリー

2015 年 25 巻 2 号 p. 52-62

詳細
抄録
本研究は、障害者を雇用する側が障害者の特性や抱える困難に配慮する労働の「デザイン」に焦点を定めて分析し、障害者を生産者として位置づけるための創意工夫を、インタビュー調査やフィールドワークによって明らかにする。その際、障害者の特性や抱える困難を「方法の知識」という切り口によって細分化し、その細分化された困難を克服するような「デザイン」がどのように組み立てられているかを記述する。ここでは2つのデザインを検討する。1つは、障害者の雇用を可能にする作業のデザインである。もう1つは、障害者が会社に定着することを可能にする組織のデザインである。言いかえるならば、筆者らは、これら2つのデザインによって、知的障害者が採用され企業に定着することが、どのように実現するのかを論証する。
著者関連情報
© 2015 日本保健医療社会学会
前の記事 次の記事
feedback
Top