抄録
保健医療福祉職の中でも特に看護職に焦点をあて、プロフェッション(専門職)の特徴の一つである「自律」と法との関わりを考える。その際、看護師が「療養上の世話」と「診療の補助」の業務を遂行するプロセスにおいて、「医師の指示」との関連において、いかに自律性を発揮しうるか否かを検討する。とりわけ、診療の補助として「医行為」を行う場面において、今日、法改正が進行中の「特定看護師(仮称)」ないし「特定行為に係る看護師の研修制度」を取り上げ、従来、保健師助産師看護師法上、明確にされてこなかった①「手順書」(プロトコール)という「医師の指示」のあり方と、②「診療の補助」として行いうる医行為の特定及びその範囲の拡大と明確化について、その概要と問題点を明らかにした上で、かかる改正保健師助産師看護師法の下で、なお、看護師の専門性を確立し、その自律性を発揮しうる方途を提示する。