早稲田大学人間総合研究センター
2016 年 26 巻 2 号 p. 64-73
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本稿の目的は、Y病院血液腫瘍科において行われているZさんの活動を、「つながる/つなげる」実践に着目しながら記述・分析することで、病院におけるピアサポート活動について検討することにある。Zさんは経験者(ピア)として患児の親の声を聴くだけでなく、血液腫瘍科に関わる複数のアクターとつながり、また、彼/彼女たちをつなげるという重要な役割を担っていた。しかし他方において、こうした実践には負担や困難、リスクが伴うことも明らかになった。