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保健医療社会学論集
Vol. 26 (2015-2016) No. 2 p. 74-84

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http://doi.org/10.18918/jshms.26.2_74

研究ノート

配偶子提供で生まれる子が増加し、出自を知る権利の保障とともに真実告知の重要性が指摘されている。不妊カウンセラーは、不妊当事者を心理面で支援する専門家だが、子への意識や真実告知への考え方は明らかにされていない。本研究では6名のカウンセラーにインタビュー調査を実施した。カウンセラーは不妊当事者の支援を第一義的としながらも、親子関係では「子の視点」を優先すること、カップルとしての共同意思決定を重視し対話を促進することが明らかにされた。支援のタイミングは、不妊当事者が治療を選択するまでの意思決定段階と、子の出生以降の告知の2段階にわたっていた。小児科医療では「インフォームド・アセント」の概念で子への説明と意思確認の機会を設けることが推奨されている。そこで、「事後的なインフォームド・アセント」の概念を援用し、真実告知を家族と専門家との協働作業として位置づけ、長期的な支援につなげることを提案したい。

Copyright © 2016 日本保健医療社会学会

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