2019 年 29 巻 2 号 p. 19-22
本稿は、2018年度日本保健医療社会学会大会メインシンポジウムおよび日本医療・病院管理学会第365回例会、テーマ『地域から考える保健医療の未来』について、4名のシンポジストがいた1名の実践している取り組みを報告した内容を整理したものである。
その実践内容は、星槎道都大学社会福祉学部の教員と学生が地域でオレンジカフェ(認知症カフェ)を運営している。開催している中で活動が地域に周知され、地域の団地の集会所にアウトリーチし、カフェを開催した。その結果そこに参加していた市民が、興味関心を抱き、その後、大学などがサポートをし、市民主体のオレンジカフェが開催されることとなった。この度の『学生主体』から『市民主体』へという流れは、地域の仲間づくりの場の拡大の可能性を秘めており、地域における高齢者問題、例えば独居や認知症高齢者、孤独死問題への対策に大きく寄与する可能性が秘められており、実践の過去から現在までの経過と今後の可能性を報告している。