2022 年 21 巻 4 号 p. 105-108
がん遺伝子パネル検査は,体細胞バリアントに基づく治療を探索することが主目的である一方で,生殖細胞系列バリアントが検出される可能性があるため,生殖細胞系列バリアントを有することが示唆された場合,遺伝医療へ適切かつスムーズに移行できる体制整備が重要である.兵庫県立がんセンター(以下,当院)ではがんゲノム医療コーディネーターが検査の説明だけではなく,がんゲノム医療と遺伝医療をつなぐ橋渡しの役割も担っている.本稿では,がんゲノム医療と遺伝医療をつなぐことの重要性,課題について述べ,当院におけるがんゲノム医療コーディネーター養成のためのプログラムを紹介する.